2011年05月20日

博多鋏('11年5月、5.5寸3日目)

昨日の話しの続き
という訳ではないのですが
僕も、1日でも早く、
売れる鋏が造れるよう
鍛冶修業、頑張っております。

さて、前回、コチラ↓で紹介した
http://uinversal.seesaa.net/article/198675983.html
5.5寸の博多鋏。
3日目を終了し、
ようやく完成しました。
10519-1.JPG 10519-2.JPG
そーだなあ。
今回の反省点といたしましては
カシメる(組み立てる)前に、
アシの部分に湾曲をつけるのを
忘れておりまして(笑)。
カシメてからなんとかバランスを
整えようとしたのですが
ちょっと中心がズレてしまった
ことですかねえ。
って、ほとんど分からないとは
思うんですけど……。
10519-3.JPG 10519-4.JPG
しかし、時々、ひとつの行程を
ポンと忘れてしまうことが
あるんだよなあ。
そうすると後で取り返しが
なかなか効かないんですよ。
は〜、反省反省。

しかし、このサイズの鋏は
初めて製作したのですが、
まあ初めてにしては
こんなもんかなあ、と。
以前、こちら↓で紹介した鋏と
http://uinversal.seesaa.net/article/163652361.html
その大きさの違いを比べると
よく分かると思うのですが
まあ、こんな感じです。
10519-5.JPG
以前(右)のものが5寸で
今回(左)のものが5.5寸
ですな。

さて、以前、コチラ↓で
http://uinversal.seesaa.net/article/189391765.html
大ざっぱな鋏製作工程は
説明しましたが、念のため、
再度3日目の工程を記すと

「本研ぎ(ホントギ)」

「研磨(ケンマ)」

「足曲げ(アシマゲ)」

「組み立て(カシメ)」

となります。
中でも最も多くの時間を用し
神経を使うのは、“研ぎ”の作業です。

使用するのは3つのグラインダー。
最初に水研ぎ用のグラインダー(#60)
にて穂(刃)の部分を整えます。
水を垂らしながら削るんですけど
こうすることで穂(刃)に
熱が帯びることを
防いでいるんですね。
熱を帯びると穂の焼き(ヤキ)が
戻ってしまって、
切れない刃になってしまうからです。
10519-6.JPG
次に使用するのは
アシを削る用のグラインダー(#60)
アシの部分は焼き(ヤキ)とか
関係ないですからね。
水を垂らしながら削ることはありません。
10519-7.JPG
最後に使用するのは
研磨用のグラインダー(#220)。
バフとも呼ばれているのですが、
いわゆる紙ヤスリのようなものですね。
これで全体をピカピカに仕上げます。
10519-8.JPG
鍛冶作業とか言うと
トンテンカン、トンテンカンな
鉄を赤らめ、槌で叩く
鍛造のイメージが強いかと思いますが
実は、最も多くの時間を用するのは
この“研ぎ”の作業なんですよねえ。
それは、鍛造3に研ぎ7
って割合でしょうか。

とにかく、今の僕は
この“研ぎ”の作業に
相当、苦戦しております。
ああ、真っ直ぐ研げないんだよなあ
これが、畜生!(涙)。


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posted by アサケン at 18:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 鍛冶修業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする