2011年07月04日

創作鋏('11年6月・5寸・3日目)

これ、細工台とでも申しましょうか。
呼び名は特になかったと思います。
10703-1.JPG
本研ぎを終えた鋏はここで、最終的に
常温にてアシ(持ち手)を曲げられ
カシメ(合体)られ、穂の角度や
アシの湾曲などの微調節が加えられ、
キレる鋏へと仕上げられていきます。

中央にあるのが金床(カナシキ)、
その右手にあるのが微調整用の鎚、
左手奥にあるのが木台ですな。
この木台がけっこうキモでして、
この上で作業することによって
木がショックを吸収してくれ
鋏が折れたり、傷がつくことを
ふせいでくれるのです。
あと、その木台の足元に
転がってるのが、アシの部分を
曲げるときに使う金型ですな。

で、今回、完成したのがこの鋏。
前回コチラ↓で説明したとおり
http://uinversal.seesaa.net/article/210503987.html
“黒造り”により仕上げられた
創作鋏とでも申しましょうか。
10703-2.JPG 10703-3.JPG
黒造りには見た目のシブさ
の他に、機能的な利点もありまして
ひとつは、錆びにくい。
あと、濡れた手で触っても
滑りにくかったりします。
だから、包丁とかは
この黒造りで仕上げられたものが
多いんですね。
そうそう、コチラ↓で
http://uinversal.seesaa.net/article/117825130.html#more
紹介したことのある
大庭さんの包丁も黒造りですね。
10703-4.JPG 10703-5.JPG
いかがでしょう。
なかなか存在感がある
と自分では思っているのですが。
(笑)
あと、通常の博多鋏は
丸アシといって、握り手の部分が
円柱棒状で出来ているのですが、
今回、少しでも滑りを押さえるため
平打ち角柱棒状で形成してみました。
10703-6.JPG
いいんでないの?


クリックしていただけると励みになります。さて何位かな〜。
↓↓↓
banner_04.gif
posted by アサケン at 13:39| Comment(2) | TrackBack(0) | 鍛冶修業 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする