大昔、ダマスカス鋼という
伝説の金属がありまして↓。
http://www.nittech.co.jp/M99/M9906.html
それは、もともとインドのウーツで
精錬された「ウーツ鋼」が、
シリアのダマスカス地方に渡り
刀剣などに利用されていたところ
ダマスカス地方で製造された刀剣は
折れず・曲がらず・よく切れ・錆びない
という評判がヨーロッパ各地で広まり
「ダマスカス鋼」という呼び名で
世界に広まったっちゅう話です。
それが、いつの間にかその製造法は
失われ、現代の科学技術をもっても
再生することができずに
伝説の金属として
語り継がれているという
ほんまかいなっちゅう話です。
今、わずかに残るその鋼材は
イギリス大英博物館等で
保存されている!らしいのですが。
その金属の見た目の特徴のひとつが
異種金属が混じり合ったような
まだら模様が入っていると…。
で、そのダマスカス鋼を模し
硬さの違う鉄を重ねて
折り返していき、その質感の差を
模様として浮かびあがらせた
“だけ”のものを、まあ、観賞用に
刃物とかに使い楽しんでいるのが、
現代のダマスカス・ナイフとか
ダマスカス・包丁とか
呼ばれているものですな。
ということで、今回挑戦しますのが
ダマスカス博多鋏でございます。
ここのところ、しばらく鍛冶日記を
紹介していなかったのは
ずっと失敗していたんですね(涙)。
で、ようやく今回、地切りまで
辿り着けましたので、やっと
ご紹介させていただきます。
師匠のところで、硬さが違うであろう
古材(鉄)をいただく。下の写真で
短いのが鋼と思われるヤスリで、
長いのが地鉄と思われる
何か分からん鉄の棒ですな。
両材料とも熱し赤らめ、まずは、
ヤスリの方を適当な大きさで切り出し
鋼の欠片というかチップというか
そのようなものを準備しておきます。
次に、鉄の棒のほうの先端を
ちょっと平たい角柱状に形成し
切り込みを入れ、くの字に曲げます。
その間に先ほどの鋼のチップを挟め
ほう砂をふりかけ、いっきょに鍛接!
その後、また棒先を角柱状に整え
くの字に折り曲げ、今度は
何も挟めずにそのまま2つ折で鍛接!
と、この作業を7〜8回繰り返すことで
地鉄と鋼の層が
3層、6層、12層、24層…
と増えていくわけですな。
これを「折り返し鍛造」と申します。
日本刀の世界で行われる
「折り返し鍛錬」↓と
http://www.katanakazi.com/newpage34.html
作業的には一緒ですな。
で、ここ何回か失敗していたというのは
この折り返し鍛造です。
全ての面をきちんとくっつけ合わせる
のが、なかなか難しくて…
後々、鋏の形状に近づけていく段階で、
くっついてない部分が表れたりして。
そこから、またあらためて
くっつけようとすると、
強く打ち付けなくてはならないので
素材はどんどん細くなっていくは……
この絶望感、無力感が
分かるかなあ、分かんねえだろうなあ
それでもなんとか
第一段階を終えたものがこれ。
次回はこの地切りした素材の
刃となる部分に本来の鋼を鍛接し
焼き入れですな。
さーて、波紋が
浮かび上がることを祈る!!
クリックしていただけると励みになります。さて何位かな〜。
↓↓↓
伝説の金属がありまして↓。
http://www.nittech.co.jp/M99/M9906.html
それは、もともとインドのウーツで
精錬された「ウーツ鋼」が、
シリアのダマスカス地方に渡り
刀剣などに利用されていたところ
ダマスカス地方で製造された刀剣は
折れず・曲がらず・よく切れ・錆びない
という評判がヨーロッパ各地で広まり
「ダマスカス鋼」という呼び名で
世界に広まったっちゅう話です。
それが、いつの間にかその製造法は
失われ、現代の科学技術をもっても
再生することができずに
伝説の金属として
語り継がれているという
ほんまかいなっちゅう話です。
今、わずかに残るその鋼材は
イギリス大英博物館等で
保存されている!らしいのですが。
その金属の見た目の特徴のひとつが
異種金属が混じり合ったような
まだら模様が入っていると…。
で、そのダマスカス鋼を模し
硬さの違う鉄を重ねて
折り返していき、その質感の差を
模様として浮かびあがらせた
“だけ”のものを、まあ、観賞用に
刃物とかに使い楽しんでいるのが、
現代のダマスカス・ナイフとか
ダマスカス・包丁とか
呼ばれているものですな。
ということで、今回挑戦しますのが
ダマスカス博多鋏でございます。
ここのところ、しばらく鍛冶日記を
紹介していなかったのは
ずっと失敗していたんですね(涙)。
で、ようやく今回、地切りまで
辿り着けましたので、やっと
ご紹介させていただきます。
師匠のところで、硬さが違うであろう
古材(鉄)をいただく。下の写真で
短いのが鋼と思われるヤスリで、
長いのが地鉄と思われる
何か分からん鉄の棒ですな。
両材料とも熱し赤らめ、まずは、
ヤスリの方を適当な大きさで切り出し
鋼の欠片というかチップというか
そのようなものを準備しておきます。
次に、鉄の棒のほうの先端を
ちょっと平たい角柱状に形成し
切り込みを入れ、くの字に曲げます。
その間に先ほどの鋼のチップを挟め
ほう砂をふりかけ、いっきょに鍛接!
その後、また棒先を角柱状に整え
くの字に折り曲げ、今度は
何も挟めずにそのまま2つ折で鍛接!
と、この作業を7〜8回繰り返すことで
地鉄と鋼の層が
3層、6層、12層、24層…
と増えていくわけですな。
これを「折り返し鍛造」と申します。
日本刀の世界で行われる
「折り返し鍛錬」↓と
http://www.katanakazi.com/newpage34.html
作業的には一緒ですな。
で、ここ何回か失敗していたというのは
この折り返し鍛造です。
全ての面をきちんとくっつけ合わせる
のが、なかなか難しくて…
後々、鋏の形状に近づけていく段階で、
くっついてない部分が表れたりして。
そこから、またあらためて
くっつけようとすると、
強く打ち付けなくてはならないので
素材はどんどん細くなっていくは……
この絶望感、無力感が
分かるかなあ、分かんねえだろうなあ
それでもなんとか
第一段階を終えたものがこれ。
次回はこの地切りした素材の
刃となる部分に本来の鋼を鍛接し
焼き入れですな。
さーて、波紋が
浮かび上がることを祈る!!
クリックしていただけると励みになります。さて何位かな〜。
↓↓↓