「博多包丁」鑑定結果:80ユニバ
さて前回の続きです。
かつては博多の台所にはかならず1本はあったという
ごりょんさんたちに愛され続けたこの包丁。
これ1本で魚や肉、野菜切りもまかなえたことから
「一本包丁」とも呼ばれており、
あと「いなさ包丁」って呼び名もあるらしいですな。
自宅に持ち帰り袋を開けてみると
「ごあいさつ状」が入っておった。

そこにはお手入れ方法などが記されており、
なんでも、錆びが入らないように、
使用後は熱湯をかけて、乾いた布で拭き取ること。
また、クレンザーをつけた大根のへた等でこすると、
赤錆も防げるらしい。
といったことが書かれてあった。
そして最後は「末永くかわいがってやって下さい」
の言葉で締められておった。
てまひまかけて作られた包丁はもう息子同然なんでしょう。
大庭さんの包丁に対する愛情が伝わってまいります。

さて、この包丁、特徴は三角に尖った先端部分、
そして、少しそりあがった背中部分。
それはまるで魚が飛び跳ねている姿を連想させる、
独特のフォルムをしております。
三角に尖った先端の斜めの背部分では
ゴボウの皮もむけるように考えられているらしい。
「黒打ち」と呼ばれる黒い表面処理は
堂々たる風格を感じさせますが、
タテにみると驚くほど薄く、
その手打ち技術の繊細さも垣間見ることができます。

刃の部分は両刃といわれるもので、
両面に鎬が入っております。
和ものの刃物は地金(柔らかい鉄)と
鋼(固い鉄)を合わせることで、良く切れ、丈夫で、
研ぎやすいものを生み出しておるのですが、
この包丁はその鍛接方法の中でも
「割り込み」という方法を使って作られております。
「割り込み」とはまだブロック状の地金に亀裂を入れ、
その亀裂の間に鋼を食い込ませ、
叩いて伸ばして板状にしていき、
包丁として完成させる技術です。
ちなみに西洋のナイフは全鋼といって
全て鋼のみで作られているものが多く、
これだと固すぎて研ぎにくく、
粘りがなく折れてしまうといったものになるんですな。

で、大庭さんのとこには、
菱形を組み合わせたようなマークがあるのですが、
そのマークが包丁の横面(手元の背中近く)に
打ち付けられておりまして、
実はこのマークがついているところまで
鋼が入っているという意味らしいのです。
要するに、このマークのところまでは、
研いで刃物として使えるということになるわけですな。
だから前回の記事でも紹介したように、
細ーい包丁になるまで長年使い続けることができるんです。
ああ、もうその魅力を語り始めると、
とても今回の記事だけでは足りません。
また機会がありましたら、ぜひ説明させていただきます。
本日はこんなところで。
ちなみに、いろんなHPにおけるこの店の紹介記事はコチラやコチラなど。
「博多包丁」鑑定結果:80ユニバ
クリックしていただけると励みになります。さて何位かな〜。
↓↓↓

かつては博多の台所にはかならず1本はあったという
ごりょんさんたちに愛され続けたこの包丁。
これ1本で魚や肉、野菜切りもまかなえたことから
「一本包丁」とも呼ばれており、
あと「いなさ包丁」って呼び名もあるらしいですな。
自宅に持ち帰り袋を開けてみると
「ごあいさつ状」が入っておった。

そこにはお手入れ方法などが記されており、
なんでも、錆びが入らないように、
使用後は熱湯をかけて、乾いた布で拭き取ること。
また、クレンザーをつけた大根のへた等でこすると、
赤錆も防げるらしい。
といったことが書かれてあった。
そして最後は「末永くかわいがってやって下さい」
の言葉で締められておった。
てまひまかけて作られた包丁はもう息子同然なんでしょう。
大庭さんの包丁に対する愛情が伝わってまいります。


さて、この包丁、特徴は三角に尖った先端部分、
そして、少しそりあがった背中部分。
それはまるで魚が飛び跳ねている姿を連想させる、
独特のフォルムをしております。
三角に尖った先端の斜めの背部分では
ゴボウの皮もむけるように考えられているらしい。
「黒打ち」と呼ばれる黒い表面処理は
堂々たる風格を感じさせますが、
タテにみると驚くほど薄く、
その手打ち技術の繊細さも垣間見ることができます。

刃の部分は両刃といわれるもので、
両面に鎬が入っております。
和ものの刃物は地金(柔らかい鉄)と
鋼(固い鉄)を合わせることで、良く切れ、丈夫で、
研ぎやすいものを生み出しておるのですが、
この包丁はその鍛接方法の中でも
「割り込み」という方法を使って作られております。
「割り込み」とはまだブロック状の地金に亀裂を入れ、
その亀裂の間に鋼を食い込ませ、
叩いて伸ばして板状にしていき、
包丁として完成させる技術です。
ちなみに西洋のナイフは全鋼といって
全て鋼のみで作られているものが多く、
これだと固すぎて研ぎにくく、
粘りがなく折れてしまうといったものになるんですな。

で、大庭さんのとこには、
菱形を組み合わせたようなマークがあるのですが、
そのマークが包丁の横面(手元の背中近く)に
打ち付けられておりまして、
実はこのマークがついているところまで
鋼が入っているという意味らしいのです。
要するに、このマークのところまでは、
研いで刃物として使えるということになるわけですな。
だから前回の記事でも紹介したように、
細ーい包丁になるまで長年使い続けることができるんです。
ああ、もうその魅力を語り始めると、
とても今回の記事だけでは足りません。
また機会がありましたら、ぜひ説明させていただきます。
本日はこんなところで。
ちなみに、いろんなHPにおけるこの店の紹介記事はコチラやコチラなど。
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