さて、前回からの続きです。
例えば、持ち手? 指を入れる部分。
鋏職人用語では「アシ」と
呼ばれている部分なのですが。
ここの幅を広くして、
指に当たる面積を広くすれば、
鋏は安定するのではないかと。
そうすれば、
手の動きが不自由な方にも
手の大きさが小さな方にも
使いやすくなるのではないかと。
さらに、アシの部分が広くなれば、
鋏は縦に寝せて置けるようになるはず。
そうすれば、場所もとらないし、
取りやすくもなるのではないかと。
そんな構想を描いて1年。
ようやく技術もともない、
できた試作品1号が下の写真のもの。
どーですか。人類史上初めて、
鋏が縦に寝た瞬間である。
まるで涅槃像のようなその姿。
思わず拝みたくなったのは
僕だけでしょうか。
これに博多鋏のような模様を刻めば
工芸品としてインテリアにも
なりうるのではないでしょうか。
ノーマルな博多鋏のアシは
直径3mm程度の
太麺って感じの棒状なものなのですが、
コイツは幅1cmほどの
きし麺って感じの帯状になっております。
ちなみに娘に使わせたところ。
前回紹介したノーマルな博多鋏より
断然こっちのほうが使いやすいとの
お墨付きをいただきました。
まだまだ、第1歩目ではありますが、
このように、伝統工芸に
ユニバーサルデザインを取り入れ
“古く、新しく、いいもの”
って出来ないかなあと考えております。
鍛冶屋は今、
衰退の一途を辿っております。
このままいけば確実になくなるでしょう。
しかし、まったくのゼロになったのでは、
本当にもったいないという知恵と技術が
山のように眠っているんです。
それらは、やってみると分かるのですが
なかなか文献や映像だけでは、
残せないものも沢山あるんですよね。
しかし、今の鍛冶屋に弟子を持ち
食っていかせるだけの
余裕なんてありません。
僕のようなやり方でしか
伝承は無理でしょう。
鍛冶屋の火は僕が守りますよ師匠!
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