2013年10月30日

ユニバーサル都市・福岡賞

賞状をいただくなんて、何年ぶりだろう
31030-1.JPG

福岡市が取り組む
「ユニバーサル都市・福岡」構想↓
http://www.city.fukuoka.lg.jp/ucf/index.html

今年のフェスティバルの目玉として
「ユニバーサル都市・福岡賞」
が設けられ、ユニバーサルデザインの
理念に基づく優れた活動やサービス、
誰もが使いやすい製品・施設、
分かりやすい情報発信などを
行っている市民や団体などが
表彰されることになっていたのであるが

その優秀賞をいただきました↓
http://www.city.fukuoka.lg.jp/ucf/H25_project/UDaward_top.html

推薦してくれた「MADE IN …」編集部
のHさん、ありがとう↓
http://monokoto-madein.jp/topic/backnumber/2013/10/post-23.html

今後もこの賞に恥じぬような
活動のほうを
続けさせていただきます。
posted by アサケン at 11:25| Comment(6) | TrackBack(0) | このブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月11日

福岡思いやり食堂

さあ、おじいちゃんも、おばあちゃんも、小さなお子さん連れも、
身体が不自由な方も、もちろんフツーの方も、
みんなでいっしょに美味しいものを食べに出掛けましょう。
この本は、僕と、僕の家族が、
このブログ「福岡ユニバーサルデザイン鑑定所」を開設した6年間に
食べ歩いた約1500軒の飲食店の中から、
個人的に気に入ったお店70軒を厳選し掲載するものです。
僕らが気に入るお店とは、まず美味しいこと、
そして障害者の僕がなにかしら温かい気持ちになれたこと、または、
小さな娘が笑顔になれてカミサンが安心できたこと。
そんな視点でピックアップした我が家の食べ歩き日記を
もしかしたら、誰かが便利に使っていただけるんじゃないかと思い、
恥ずかしながら、本にしてしまいました。

omoiyari5.jpg

この本の特徴は以下のようなところになります。
1.足元の不自由な方のためにトイレチェック!あり。
入口幅や段差状況などもcm単位で細かく記載、
トイレ室内状況が分かる写真も掲載。
2.お母さんのために小さなお子さんでも安心な座敷個室チェック!あり。
座敷による個室があればその数や段差状況を記載、
全タイプの室内状況が分かる写真も掲載。
3.本文中に入口周辺やフロアの段差状況をcm単位にて細かく記載。
4.本文は高齢者の方にも読みやすい文字の大きさに。
5.本文中のバリア状況やトイレ状況の記載は太文字に。

必要な方はまずはそこから、不必要な方はそこは飛ばして、
という読み方もできる。
6.トイレの入口幅やテーブル下の高さをcm単位で細かく掲載。
車椅子の寸法は様々。それぞれで判断できるように。
7.テーブルやカウンターの位置、トイレの方向を原稿にて掲載。
目の不自由な方が、いろいろな方法で原稿を読めたとき、
少しでもイメージできるように。
8.地図以外にも店の場所が分かる原稿を掲載。
目の不自由な方が、いろいろな方法で原稿を読めたとき、
少しでもイメージできるように。
また、ドライブ時の助手席ナビとしても使える。
9.外観の他に、入口部分に寄った写真をできるだけ掲載。
10.店専用駐車場がない場合には、地図内にコインPの位置を掲載。
11.店専用駐車場内の車椅子専用スペースの数を記載。
●車椅子の方、高齢者、お子さん連れなど、誰が利用できる物件なのか
一目で分かるマークを掲載。

・車椅子ごと入れるバリアフリー・トイレの有無
・手すり付き洋式便器の有無
・オムツ交換台の有無
・座敷個室の有無
・入口がバリアフリーか否か。
point3.jpg

しかし、このようにこの本の、他のガイドブックにはない特徴を記すと、
一見、そんな人たち専用の本のように思われがちですが、
そうではありません。
この本のテーマはあくまでも“ユニバーサルデザイン”です。
いかに、不自由な人たちの情報をこれみよがしに掲載するのではなく、
さりげなく、当然のようにその情報も入っているかを目指しました。
障害をお持ちでない方も、子供をお持ちでない方も、
楽しんで読めるよう、そのバランス感覚は最も大切にしたところです。
このアプローチへの挑戦は、グルメガイドにおいては、
きっと日本初のものになるのではないでしょうか。
この本の世界観が、ぜひスタンダードなものになってほしいと思い
魂を込めて作りました。

まだまだ、完璧なものでないことは重々承知しております。
ご一読いただき、いろんなご意見をお聞かせください。

書籍名:福岡思いやり食堂
発売日:2010年4月5日〜10日
価格:1575円(本体1500円+税)
仕様:A5判オールカラー・176ページ
販売店:九州全域及び全国の主要書店・ネット書店など
出版元:書肆侃侃房
http://www.kankanbou.com/kankan/item/362

※お問合わせは、
「福岡ユニバーサルデザイン鑑定所」asaken329@yahoo.co.jp もしくは
「書肆侃侃房」info@kankanbou.com まで

「福岡思いやり食堂」鑑定結果:みなさんがご採点ください。


クリックしていただけると励みになります。さて何位かな〜。
↓↓↓
banner_04.gif
posted by アサケン at 17:00| Comment(11) | TrackBack(0) | このブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月25日

とはいうものの

昨年の7月より、視覚障害を持たれた方にもお役に立てることはないかと、
「福岡ユニバーサルデザイン鑑定所(視覚障害者用)」↓
http://www.voiceblog.jp/universaldesign/
を立ち上げてはみたのですが、実は、反応がいまいちでして……。
“相手の身になって考えることの難しさ”を痛感しております。
しかし、住所だけでない、店へのアクセス方法や、
店内のテーブルやカウンターの位置、トイレの方角etc. だけでも
文章中にあるのとないのとでは随分違うとのご意見をいただいたこともございまして、
このことが分かっただけでも、トライした甲斐はあったかなあと、
自分を慰めております。

あと、視覚障害のことを意識し始め、
カラーユニバーサルデザインなるものがあることを知りました。↓
http://www.cudo.jp/index.html
で、これまで、ユニバ情報に関する原稿部分をちょっとダークな赤色にしていましたが、
色弱者には目立たない色ではなかったかと思います。
そう感じた方、いらっしゃいますか?
(色弱者は男性の20人に1人、女性の500人に1人はいるといわれています)
そこで、今回よりちょっと濃いめの黄色で太字にしてみました。いかがでしょう。

そんなこんなで「福岡ユニバーサルデザイン鑑定所(視覚障害者用)」は
昨年の11月頃から更新をおこたっておりましたが、
今後も更新することはないと思います(トホホ)。
しかし、記録としてブログはそのまま残しておこうかなあと思っておりますので、
負の遺産(大袈裟)として、ご覧になられる方はどうぞ。

それから、その代わりと言っちゃあなんですが、コチラ↓で

「片足放浪記〜ユニバーサルデザインを求めて〜」
http://www.yugebun.com/bunpeido/asakusa/

という新しいブログを立ち上げました。
ここでは、ユニバーサルデザイン(UD)をキーワードに、
僕が出会った様々なヒトやモノ、出来事を紹介していくつもりです。
なかでも「UD鍛冶職人への道」というカテゴリーを考えているのですが、
これ、ちょっと今、僕がハマりにハマっていることでして、
お暇な方は、ぜひご覧になってみてください。
こちらは、週に1度くらいの更新頻度になるだろうなあと思います。
ではでは、また、温かく見守ってやってください。
posted by アサケン at 18:15| Comment(5) | TrackBack(0) | このブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月22日

そんでもって

もう、お気付きになられている方もいらっしゃるとは思いますが、
この7月より新たな展開に挑んでおります。
それが以下のブログとそのアドレスなんですが。

「福岡ユニバーサルデザイン鑑定所(視覚障害者用)」
http://www.voiceblog.jp/universaldesign/

このブログも4年目を迎えた今年。
視覚障害を持たれた方にも、何かお役に立てるとこがないかなあと考えまして、
日記を音声で聞けるようにしてみました。
と言っても、僕の生声朗読です。お、お恥ずかしい。
ダミ声、棒読みでスミマセン。
上手くなるまで、もう少々お待ち下さい。

あと、それにともないまして、原稿にも
目の不自由な方は、分からないで苦労されているんじゃないかなあと想像する
位置情報をプラスしてみました。
例えば飲食店であれば、カウンターやテーブルの位置や数、
トイレの方角といったものです。
それと、住所だけではない、その店へのアクセス方法もプラスしてみました。
例えば「○○バス停から徒歩○分」とか、
「国道○号線の○○交差点を曲がってすぐ」といった情報です。

ただ、そうすると、原稿がえらい長ったるくなってしまいまして、
ユニバ情報を必要としない健常者にとっては
読むのに苦労を感じるものになってしまったのではないかと……。
で、ユニバ情報に関する記載の文字色をこの赤茶系の色にしております。
健常者の方はこの文字色部分を飛ばして読んで頂くと時間短縮になると思います。


といったところが新たな試みです。
しかし、この試みがいったいどれだけの人に喜んでもらえるのか、
リサーチも検証もまだまだ不足しております。
例えば、音声ファイルの再生釦を、
目の不自由な方にどうやってクリックさせればいいのだろう……などなど。
でも、音声によるおでかけ情報は、なにも目の不自由な方だけのためではなく、
例えば、文字が読めない人(話すことしかできない外国人とか……いるのかなあ)
忙しくて画面を眺めている余裕のない人(何かをしながら聞たいとか……いない?)
など、情報としての価値は見いだせないものかと考え、
とりあえず、また、まずは一歩を踏む出した次第です。

いろんなご意見お待ちしております。
まだまだ不十分なものであることは重々承知しております。
また、仕事がさばけないもので、毎日分は出来ないことをご了承ください。
それでは、あいかわらず千里之行 始于足下、
長い目で見てやっていただければ幸いです。
posted by アサケン at 19:49| Comment(0) | TrackBack(0) | このブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月01日

はじめに

「とにかく1歩を踏み出そう」という想いだけで、
このブログを始めてもう1年近くになりますが、
ここへきてようやく方向性というか、
目指すビジョンのようなものが見えてきたような気がしています。
そこで、今、僕のこのブログに対する想いを
しっかり記しておこうと思いまして、
本日、このような記事をアップさせていただいた次第です。

まずは僕の自己紹介的な部分から……。
福岡の出版社を経て'05よりフリーの編集者として
細々と生計を立てている者であります。
今から約10年前、原付バイクでの通勤途中に、
3tトラックと接触事故を起こし、
半年におよぶ入院生活の末、右下肢切断という障害を負いました。
現在、義足で生活している者であります。

事故から1年後、
なんとか元いた会社に職場復帰することが出来ました。
それからしばらくはとにかく必至で、
「1本足だからしょうがない」なんて言わせない、
「2本足には負けたくない」という想いばかりでした。
そして、ようやく自分に自信がつき始めた
事故から3年ほどたった頃でしょうか、
「僕にしか出来ない事ってあるんじゃないかと」
と思い始めました。

障害者、情報伝達、ユニバーサルデザイン、街、人、グルメ……
そんなキーワードがリンクする様々な試みを経て、
このブログに辿り着きました。
身体に不自由を感じている人が、
このブログをきっかけに少しでも街に出やすくなればと想っています。
といってもタイトルはユニバーサルデザインですから、
身体が不自由な方専用とも考えておりません。
なに不自由ない健康な身体をお持ちの方でも、
面白く読んでもらえるようにとの想いも込めて作っています。

ユニバーサルデザインをもっと気軽にとらえてほしくて、
実際にはありもしない“1〜100ユニバ”なんて点数制で、
あらゆるもののユニバ・レベルを鑑定しています。
僕が独断で総合的に判断し、つけた点数ですので、
あくまでも目安にして頂ければ幸いです。
飲食店を例にあげて説明しますと
91〜100ユニバ:車椅子でも大丈夫
81〜90ユニバ:杖を使うくらいの人にはおすすめ
71〜80ユニバ:ちょっと足が不自由なくらいの人にはおすすめ
61〜70ユニバ:健常者でも疲れている人にはおすすめ
51〜60ユニバ:健常者であれば大丈夫
41〜50ユニバ:健常者でも元気がないと辛い
31〜40ユニバ:健常者でも元気と探求心がないと辛い
21〜30ユニバ:身体が不自由な人は絶対無理
11〜20ユニバ:健常者でも辛い
0〜10ユニバ:笑える
てな感じでしょうか。

ユニバ・レベルとは物理的な
ユニバーサルデザインという視点のみによる点数です。
料理の味やその店が持つ魅力とは一切関係がありません。
まだユニバ・レベルが低いからといって
その店を糾弾しようという気も毛頭ございません。
人間、使いにくいものに愛着を感じる事ってあると思いますし、
使いづらいものを使えるようになった時の喜びもあると思います。
世の中を全てユニバーサルデザインにすることなんて無理ですし、
たとえ出来たとしてもそれが人間にとって幸せなことかというと
そうではないと思っています。

僕なりに考えたユニバ・チェックポイントは以下のとおりです。
これまた飲食店を例にあげて説明しますと
入口の段差:歩道とビル間にある段差までcm単位にて記載
フロアーの状況:空間の余裕、床の段差もcm単位にて記載
席の状況:車椅子でもアプローチできそうな机や椅子であるか?
駐車場情報:店専用だけでなくコインPの情報も記載
トイレ情報:必ず写真付きで説明
といったところを基本とし、
あとは物件の状況によって良い点、悪い点を記載しています。

このブログはぜんぜん完璧なものではありません。
僕は義足使用者ですし、友達も車椅子使用者が多いので、
肢体不自由者の情報に偏っています。
目の不自由な方や耳の不自由な方がどんなことに困っているのか
正直申しまして僕にはわかりません。
また高齢者の方がどんなことに不自由を感じているのかも、
完璧には把握していないと思います。
もし「こんなところも見てきて欲しい」
などのご意見ございましたら教えてください。
あと、僕は喰い意地が張っている人間なんで、
飲食店の情報にかなり偏っています。
それと、僕はカミサンと娘1人という家族を持っていますので、
休日は親子情報に偏っています。
お許しください。

最後にこのブログ最大の特徴であるトイレの写真掲載について。
中には不快に感じていらっしゃる方もいらっしゃるとは思います。
しかし、トイレ情報は身体の不自由な方にとって
外出時の最大の不安事項なんです。
トイレがどのような状況なのかを前もって把握しているだけで
心理的な苦痛が随分減少します。
世の中にはいろんな障害を持たれた方がいらっしゃいますので、
言葉のみによる説明ではなかなか多くの人には伝わりません。
どうかトイレの写真を掲載することに
ご理解いただければ幸いです。
僕はそもそも排泄行為を汚いものとは思っておりません。
食べること同様、生命にとって大切な行為であるはずです。
しかし、当然それは理想論……わかっています。
それでも障害を持たれた方のトイレをめぐる悲劇を
1つでも多く消していきたいんです。
せめて、洋式便器であれば蓋は必ず閉めるようにしています。
写真も少し小さいサイズで掲載しています。
(クリックすれば大きくなりますので必要な方はご利用ください)
何卒ご了承ください。

それでは、まだまだ不十分なものではありますが、
千里之行 始于足下、長い目で見てやっていただければ幸いです。
posted by アサケン at 02:51| Comment(23) | TrackBack(1) | このブログについて | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする